理系女子大生コミュニティ凛 official blog

理系女子の普段をゆる〜く紹介中。。

家族留学体験(フリーペーパーVol.9掲載予定記事)

 

こんにちは!

8期のカジです。

先日、浅草の寄席に行ったのですが、夏休みの特別公演ということもあって会場は満席。

子供連れのお客さんもいて、大賑わいでした。

家族で笑いあえるって、最高の贅沢ですよね。

 

今日は、そんな家族に関するインタビューをお届けします(^^)/

 

凛では、これまで様々な理系出身女性のご協力を頂いて、ロールモデルを提案してきました。しかし、子育て中のママさんにキャリアと子育てという観点からインタビューする機会は実は少なかったのです。

そこで今回は、家族留学事業を行うmanma様のご協力のもと、理系出身ママさんのご家庭にお邪魔しました。

manma様は、

“家族をひろげ、一人一人を幸せに”をコンセプトに活動している会社です。プレママ・プレパパ世代の若者が子育て家庭に一日留学し、先輩ママさん&パパさんとの交流・育児体験を通して、自身のキャリアプランと向き合う機会を提供しています。

 

お邪魔したのは、豊田様ご一家

理系出身の奥様と旦那様、3人のお子様の5人家族です。

「理系女子が家庭を持つってどういうことだろう?」

「仕事と子育ての両立は可能?」

理系女子の疑問にお答え頂きました。

 

f:id:rin-girls:20171011202016j:plain(ご家族の集合写真。一番下のお子様はまだ赤ちゃんで、体調不良のため入院中。次回お会いできるのを楽しみにしております!)

 

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〇はじめに

大学の専攻は何でしたか?

 東京薬科大学生命科学部環境生命科学科を卒業しました。生物系の学部で、4年次はラットの肺細胞を用いて環境ホルモンの遺伝子レベルの影 響を研究していました。

 

大学卒業後の進路を教えてください。

 学部卒業後、新卒で医療系出版社に入社しました。文系理系関係なく、学んだことが生かせる仕事という視点で就職しました。

 妊娠・出産で育休切りにあったりして現在3社目、勤続8年目です。薬剤師向けの月刊誌とウェブサイトの編集の、編集長を務めています。

 

就職活動では、結婚や出産などを意識していましたか?

 全く。(笑)私が、会社で初めて育休をとりました。ところが、育休に入る一週間くらい前に、戻るところがほぼないと通告されて。実質育休切りでした。無職よりは育休の方が良いと思って、それでも育休を取りました。

 

就職先は、制度が整っている会社を選んだ方がいいのでしょうか?

 今、制度が整っていないところでも、会社にとって自分が価値のある人間なら、制度を整えてもらえる可能性もあります。そこまでネガティブに考えなくても大丈夫だと思います。

 

〇結婚について

いくつのときに結婚、出産しましたか?

 26歳のときに結婚しました。出産は28歳、31歳、35歳です。

 

旦那さんとはどこで出会いましたか?

 社会人になってから参加したフジロックのサークルです。

 

旦那さんも理系ですか?

 文系です。文学部社会学科だったかな?

 

理系女子は婚期が遅いイメージがあります。実際そう感じたことはありますか?

 私の周りはそんなに遅くないです。26歳、28歳、30歳でブームが来て、今ぱっと思い浮かぶ大学時代の友人はだいだいその頃に結婚しました。

 

〇お仕事について

復帰はされていますか?それは以前と同じお仕事ですか?

 一人目は復帰が叶わなかったので、転職しましたが、2人目、3人目は同じ会社の同じ部署に復帰しています。仕事内容も変わりません。

 

仕事と子育ての両立は大変ですか?

 大変です。でも仕事も子育ても楽しいです。毎日怒濤のように過ぎていくけれど、こどもの笑顔は何にも変えられません。

 

ママになって、今の仕事でよかったと思うこと、苦労したことを教えてください。

 良かったと思うことは、編集の仕事は家に持って帰ることもできるので、子供の急な病気で休んでも、ある程度家でこなせることです。

 苦労したことは、子供が小さいとき(0~3歳くらいまで)は病気で登園できないときの対処です。お互いに両親が遠いので、病児保育やベビーシッターを確保するのが大変でした。

 現在も苦労していることは、仕事を家に持って帰れるからこそ、家で仕事をしてしまうことです。子供が遊んで欲しいと言っているのに、仕事をしなければいけなくてイライラしてしまいます。夜や土日に取材が入ったときに、子供に申し訳なくて後ろめたいのもつらいです。気の持ちようだし、子供は気にしていないようなのですが。

 

ママになっても仕事を続けたいと思ったのはなぜですか?

 2つあります。

 1つ目は、仕事をしていないと精神的にバランスが取れないことに気がついたからです。

 一人目の育休中、会社に復帰できないことがわかったことをきっかけに育児ノイローゼになりました。引っ越し先で知り合いもママ友もいなくて、孤独に子育てしていたことも大きな原因なんですが。顕著にまずいと思ったのが、子供が生まれる前は全く躊躇せずに買っていた大好なちょっとリッチなパンを買うときに、「私って稼いでもいないのにこのパン買っていいんだろうか…」とパンの前で立ち尽くしたことです。血の気が引いていく感じがしました。やっぱり自分で稼がないとダメだ、精神衛生上良くない、と心底思いました。

 2つ目は、復帰してから仕事が好きだということに気がついたからです。

 土日に子供と遊んで、月曜日に出社すると、「あー!仕事って楽しい!!」とすごく思います。子供が生まれる前はみじんも思いませんでしたけど。

ママとしてではなく、私個人として認めてくれて、必要としてくれる場所があることがとても大事だと感じています。

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(インタビューの様子)

 

〇子育てについて

学童保育やベビーシッターなどは利用されていますか?

 学童保育、病児保育、家事援助、家計が許す範囲で最大限活用しています。

両親共に遠いので、使えるサービスは何でも使うつもりで使っています。

自分がやっても他人がやっても変わらない家事は積極的にアウトソースしています。

 

共働きでいらっしゃいますが、家事や子育ての分担はどうしていますか?

 夫は、転勤のない地域限定の職についてくれています。料理は夫、片付けは私、といったように家事も分担していますね。二人とも正社員なので、何かあった時は毎回二人で相談して決めています。3人目の育休は私と夫で半年ずつ取りました。

 

社会に出てから、理系・文系の差を感じることはありますか?

 それほどないですね。会社にも、ママ友にも色々な人がいるし、理系・文系の枠でひとくくりにはできない気がします。大学時代の専攻が役に立つなと感じるのは、算数や理科の宿題に楽しく取り組めるくらいでしょうか。

 

子育てをする上で、理系でよかった!と思ったこと、理系で嫌だなと思ったエピソードなどあれば教えてください

 あまりないなーと思って考えていましたが、ありました!

小学校の夏休みの宿題に「調べる学習」というのがあって、自分で疑問を持ち、その疑問を図書館などで調べてまとめるんですが、これに卒業研究の論文作成の知識と経験が役立ちました。夫に「俺じゃできなかったよ」と言われて嬉しかった覚えがあります。

嫌だな、と思ったエピソードは…、手洗いに厳しくなることでしょうか。コンタミとか、食肉の微生物が見える気がして、手洗いする回数が夫よりも多い気がします。

 

〇さいごに

様々なキャリアデザインがあると思いますが、結婚や家庭を持つことを夢見るリケジョは多いと思います。アドバイスやエールをお願いします!

 仕事も子供も、どちらも大事にしたい、ある意味当然だと思うけれど、今の世の中だと欲張りなこの願いを叶えるには、なんでも話せて相談できる、お互いを尊重できるパートナーを見つけることが大事かなと思います。

そんなの難しい!って思うかもしれないけれど、目を光らせて信頼できる方を見つけてください。彼氏・彼女で来てくれた家族留学生の彼女の方から、参加して彼の違う一面が発見できて、将来の相談もできるようになって良かったと後日メールをもらいました。結婚する前に富士山に登って信頼に足る人か判断した友人がいましたが、家族留学もありだと思います。

 

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みなさん、インタビューはどうでしたか?

 

私は、家族留学をするまで、理系・文系でキャリアデザインや子育てに大きな差があるように錯覚していました。

ところが、実際に豊田さんのご家庭にお邪魔してお話しを聞いたり、一緒にお子さんと遊んだりするうちに、理系も文系も関係なくママはママなんだな、と思うようになりました。

家族に必要なものは、シンプルに協力することなんじゃないかなぁ。

そんな風に感じた家族留学でした。

 

ご協力頂いた、豊田家の皆さん。そして、先輩理系ママをご紹介頂いたmanmaの皆さん。

本当にありがとうございました!