NHK横浜放送局*渡辺千亜希さまインタビュー
こんにちは!あいこです*
みなさんは春休みをいかがお過ごしでしょうか?
凛では今回、日本放送協会(NHK) 横浜局に取材に行って参りました♡
それではインタビュー記事をお届けします。
*渡辺さまプロフィール*
渡辺千亜希さま
お茶の水女子大学理学部情報科学科卒業後、日本放送協会(NHK)に入局。
新潟放送局技術部に配属になり、昨年7月からは横浜放送局(技術部)で
番組制作の音声業務や緊急報道など放送技術の仕事をしていらっしゃいます。
また、今回のインタビューには横浜放送局技術部副部長 赤羽さま、人事局副部長 藤本さまにもご協力頂きました。
誠にありがとうございました。
●現在のお仕事内容について教えていただけますか。
渡辺さま「新潟放送局では音声業務をメインに、番組送出の仕事もしています。
テレビの番組送出の仕事とは皆さんが見るテレビ欄の通りに番組や
CM(NHKはありませんけど)を放送局から電波塔に送り出す仕事です。
横浜放送局では生放送の番組が多く、私が担当するジャズの生演奏のコーナーもその一つです。
音声の仕事の流れですが、まず台本を読んで演奏の流れや楽器の数などを把握し、必要なマイクの本数や配置を考えます。
本番前には、楽器ごとにマイクを設置し、それぞれのマイクを音声卓のフェーダーに割り付けます
(フェーダーとは音声機材のひとつで音のボリュームを調節するもの)。
本番では、フェーダーを操作してマイクの音量を調節します。」
藤本さま「テレビ局の技術職には他にも放送電波を出す送信設備の整備や放送技術に関する研究といった仕事があります。
今最もホットなものの一つは2020年のオリンピックに向けた8Kスーパーハイビジョン放送技術の実用化研究です。」
●テレビのお仕事と言いますと忙しいイメージがありますが、いかがですか?
渡辺さま「忙しい時期はあります。
それこそNHK紅白歌合戦などといった大きな番組の前はディレクターや出演者との打ち合わせや、
台本の把握などさまざまな仕事があり、遅くまで仕事をすることもあります。
しかし、その番組が終了するとまとまった休みを取ることもできます。」
●お仕事覚えるまでに時間がかかりそうですね。
渡辺さま「そうですね。入社したての時はまず何から始めるべきかわかりませんでした。
もちろん先輩に教えてもらう場面はたくさんありましたが、短い中継のシーンですと音声担当が私一人のこともありました。
まだ慣れていない頃、中継現場で“送り返し”がうまくいっていないことがリハーサル直前にわかるといったアクシデントがありました。
“送り返し”というのは、スタジオの声を中継現場の出演者に届ける仕事なのですが、
すぐに原因がわかったもののリハーサル直前だったのでとても焦ってしまいました。」
●1日のタイムスケジュールを教えてください。
渡辺さま「まず技術部でミーティングを行います。それからスタジオの機器に異常がないかチェックし、
収録がある場合は担当のディレクターとスケジュールや番組の流れの打合せを行います。
出演者の方に当日の流れをお伝えして、マイクなどの機材チェックを行います。
収録がない際は他番組のプランなどを立てています。その日その日で仕事の流れは変わることが多いです。
また、テレビは24時間放送していますので、新潟放送局に勤務していた時は宿泊業務もありました。」
●女性の比率はどのくらいですか?
藤本さま「横浜放送局の技術部には現在女性の技術職員が2人います。
NHK職員は全国で1万人くらいですが、このうち女性職員は約1500人です。」
●NHKに応募したきっかけは何ですか?
渡辺さま「就職活動中に大学で行われた会社説明会がきっかけです。
元々舞台などを観に行くのが好きで、照明などに興味がありました。
説明を聞く前はNHKに対して堅そうなイメージを持っていたのですが、説明会に出てそのイメージが覆りました。
説明していた人が非常に好印象で、放送技術の仕事を具体的にイメージできたことがきっかけです。」
●今後達成したい目標などあったら教えてください。
渡辺さま「ドラマの音声を一度経験してみたいと考えています。
の音声業務には、出演者のセリフや効果音・BGMのバランスを調整したり、
演出に関係のない音を消したりするMA(Multi Audio)という編集の仕事があります。
例えば電話から聞こえる人の声はあらかじめ俳優さんの声を録音し、
そのあと電話越しの声に聞こえるよう再調整してから編集します。」
●全国の理系女子にメッセージをお願いします。
渡辺さま「学業や趣味、アルバイトなど何でも良いと思うので、
何かひとつ人に“これ”に打ち込んだと言えるものを作って欲しいと思います。
その経験は将来の仕事への自信に繋がるのではないでしょうか。」
藤本さま「NHKに入るのに特別なスキルはいりません。
大学ではいろいろなことを経験してください。現在は“リケジョ“という言葉がクローズアップされていますが、
NHKではすでに多くの理系女子が働いていますし、これからもさまざまな分野で活躍する女性が増えいくと思うので、
前向きにとらえてほしいと思います。」
赤羽さま「テレビ局の仕事は、若いうちから大きな達成感が得られるのが特徴だと思います。
それはきっと、相談できる先輩・上司がいて、「ちょっと難しいかも?」
と感じる仕事でもどんどん挑戦できるチャンスを与えてもらえるからかもしれませんね。」
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渡辺さまは柔らかい雰囲気をお持ちの方で、気さくでお話をスムーズに進めることができ、
とても充実したインタビューができました(*^^*)
また、テレビ局のお仕事は臨機応変に対応する力が身に付き、
そしてそれがとても重要であることがわかりました!
皆さま本当にありがとうございました。