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研究室訪問―東京大学工学系研究科大久保・下嶋研究室

こんにちは(^^)

しおりです!

7月2日のsummer project vol.2 kick off eventでご講演いただいた

鳴瀧彩絵先生の研究室である、

東京大学工学系研究科大久保・下嶋研究室

8月4日に、訪問、取材させていただきました!

今回は、そのときのことについて書きます♪

まず、ポスターでこの研究室がどんなことを研究しているのか、教えてくださいました。

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ポスターで説明して下さっているのが鳴瀧彩絵先生!

この研究室ではナノ材料の合成、特にナノ空間材料について扱っておられます。

ナノ空間材料とは、ナノサイズの孔をもつ物質ということ。

たとえばどんな物質があるかというと、

今流行りのゼオライト、メソ多孔体、球状シリカなどです。

この3つの違いは、孔の直径です。

ゼオライトが最も直径が小さく、0.5~1.2nmだそうです。

孔の直径によって吸着する物質の種類が変わってきます。

今回は特にゼオライトのお話を伺いました。

ゼオライトとは、ケイ素、アルミニウム、酸素などからなるナノ空間材料のこと。

これらの元素、すべてクラーク数の多いものですよね!つまり、資源として有用だという事です。

孔がたくさん空いているので、表面積は1gのゼオライトテニスコート数面分にもなるそう!

だから物質をたくさん吸着できるのです!

ゼオライトの中でも170種類ほどあり、人工のゼオライトを作る研究もされています。

吸着剤、触媒、乾燥剤、沸騰石としても使われていますが、

自動車のススを低温で燃焼させる触媒の前駆体としても

応用されているそうです!

そして…次に実験室を案内していただきました!

研究室はこんな感じ。

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研究!って感じでなんだかワクワクします(^^)!

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これはナノ粒子をつくっているところ。

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あれ…!?研究室なのに電子レンジ!?

電子レンジを使ったナノ合成法があるそう。

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研究室の前にはメンバーの写真が!

とっても仲良しなラボだそうです。

取材中にも仲の良さが伝わってきました!

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ナノ粒子のイオン交換をしているところ。

ナトリウムやカリウムを、リチウムにかえているそうです。

優秀なラボかどうかは、論文で決まるそう。

研究室の前には、たくさんの論文が貼ってありました!

もちろんすべて英語です。

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最後に、研究室の学生さんに、

留学や他大学の大学院受験のお話を伺いました。

みんな興味津々です!

環境を変えることは勇気がいるけれど、

意志をもってきちんと勉強すれば不可能ではない、と学びました(^^)

また、東京大学工学系研究科の化学システム工学科では、

修士課程1年の夏休みに、

PS(プラクティススクール)が実施されています。

企業の研究所に常駐して最先端の研究に取り組む、というもの。

海外の企業に行くこともできます。

早い時期から企業での研究の観点を得ることで、より実践的な研究力が身に付くのでしょう。

PSが行われているのは化学システム工学科だけだそうです!

鳴瀧先生には、1時間にもわたって研究室を案内していただきました。

お忙しいところ本当にありがとうございました!