日本IBM訪問☆
こんにちは♪磨理です!
今回は,中央林間にある日本IBMの東京基礎研究所を訪問しました!
そこで研究員をされている村上明子さんにお話を伺いました♪
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村上明子氏
*Profile*
・早稲田大学理工学研究科物理及び応用物理学専攻博士前期課程修了(修士)
・1999年の入社以来,東京基礎研究所にて自然言語処理の研究に従事
大学における研究活動(入社後)
2002年~2003年: 東京大学情報理工学研究科 受託研究員
2007年~: 東京大学大学院 学際情報学府 博士課程
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-理系を選んだ理由を教えてください
もともと父が建築の仕事をしていたので,理系への進学に抵抗はありませんでした。
それに研究者になる事が小さい頃からの私の夢だったんです。
今は情報に関わる仕事をしていますが,学生時代は物理が好きだったので応用物理を専攻していました。
-情報に興味を持ったきっかけは何ですか?
学生時代に某自動車会社で職業体験をしたのがきっかけですね。
今で言うインターシップみたいなものです。
とても楽しく,Webを利用した情報管理に興味を持つようになりました。
-今は大学院に通われて博士号を目指していらっしゃるそうですが,研究者として働きながら博士号を取得ようとしている理由を教えてください。
研究所で研究員をする上で,博士号は免許証のようなものだと思うからです。
日本のように博士号なしで研究員になれる国は世界的に見ても珍しいことにように感じます。
IBMは本社がアメリカですし、USではほぼ全員、日本でも5~6割の研究員が博士号を持っています。
働きながら博士号を取得するのは結構大変ですので、できれば博士号を取ってから入社することをお勧めしますね。
女性だからという理由で博士号を躊躇する方もいるようですが、それは悲しいことだと思います。
みなさんも博士号取得を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
-働いていて面白いと感じるのはどのような時ですか?
人と関わる仕事なので面白いですよ。
自分達のチームが作ったサービスが実際に使われると嬉しいですね。
自分の論文が学会に通った時とはまた別の喜びがあります。
-仕事場はどのような雰囲気ですか?
研究所の仕事仲間はみんな「歳を取った大学生」みたいな感じですね。
男女の差別は全くと言って良いほどありません。
むしろもう少し区別してほしいくらい仕事は平等に振り分けられます。
勿論妊娠している人に対しては配慮をしてくれますが,それは女性だからというよりは体の健康のために,といった感じです。
変に気を使われる事がないので仕事はしやすいです。
-日本IBM基礎研究所ならではの特徴はありますか?
まず、研究と開発がしっかり分けられているところです。
あと先ほどお話したように、日本の一般的な研究所より博士号を持っている人が多いですね。
あとは出社する時間が基本的に自由なところです。
フレックス性でも無いのでタイムカードも無いんですよ。
お昼過ぎに来て深夜に帰る人もいれば,ずっと家で仕事をしている人もいます。
建物内に集える場所が沢山あることも特徴です。
レゴやダーツが置いてあって遊べるようになっています。
また、社員のニーズが反映されるので休憩用の和室やマッサージチェアもあります。
-先日起きた東日本大震災を受けて,何か研究者として感じたことはありますか?
まず,今回の震災で1つ見えて来た問題は連絡がスムーズに取れなかったということです。
政府の災害対策本部の召集にも時間がかかっと伺いました。
webを使ったツールではいくつか連絡を取り合えたようですので、そのような災害時にもきちんと連絡を取り合えるような手段を冗長性を持って用意する必要性を強く感じました。
また,今回の震災では公共交通手段も麻痺したため,社員が出社できず仕事が滞ってしまう会社が続出したそうです。
弊社ではITを使って家からでも仕事ができるような仕組みを用意していますが,そのおかげで災害時であっても家から通常通り仕事ができました。
このようなリモートでの仕事をサポートするという施策は仕事と生活をうまく両立する「ワーク・ライフ・インテグレーション」という考えに基づいていますが,それにとどまらず災害時にも役に立ったということですね。
これを元に、通常の際にもワーク・ライフ・インテグレーションを推奨していきたいです。
-ワーク・ライフ・インテグレーションについてもう少し詳しく教えていただけますか?
例えば小さい子供や介護が必要なお年寄りの方が家にいる場合,家事と仕事のバランスを取って仕事ができるようにする工夫です。
ミーティングの時だけ会社に行ったり,ミーティングもwebで行ったり,自分に合ったバランスで家事と仕事を両立できる様にします。
「家に仕事が介入してしまう」「人と人との繋がりが薄れる」などの批判もありますが,テクノロジーの進化によるサポートを1つの選択肢として考えてみたら良いと思います。
-今後のビジョンを教えて下さい。
2~3年前までは言葉の本質を知りたいという意味を込めて「言葉の神様に会いたい」と言っていましたが,今は研究で生まれた技術を通じて世の中を良くしていきたいと思っています。
世の中を良くする手助けになるような研究をしたいですね。
-最後に,理系女子大生に向けてメッセージをお願いします。
社会に出ると,みなさんが思っているより男女は区別されません。
良い意味でも女性である事をあまり意識しないことが大事だと思います。
「女性だから」「女性なので」という思い込みを捨てて,はつらつと生きていって欲しいと思います!
村上さん、ありがとうございました!
これから、しっかり向上心を持って積極的にはつらつと生きていこうと思います♪
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