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*理系女子として生きる*~実験2.理系女子大生に聞け~NO.7

新入生企画*理系女子として生きる*~実験2.理系女子大生に聞け~の第7回です。

今回は、お茶の水女子大学大学院ライフサイエンス専攻博士課程3年生のMさんにインタビューさせていただきました。

-どのような研究をされているのですか?また、研究室の様子はどのような感じですか?

 私はサンゴの発生研究をしています。サンゴの幼生は浮遊性なのですが、それが海底にくっついて形を変えるメカニズムを研究しています。普段は、8時から17時ごろまで研究室にいます。とても規則正しい生活だよね。サンゴは年に一回しか産卵しないので、そのシーズンは忙しいです。その間にデータやサンプルをとって、他の時期はデータを整理してまとめたりサンプルの解析をしたりします。他の研究をしたりもします。研究をしていて、色々なことのつじつまが合って「あっそういうことか」と思った時がとても幸せです。

 研究室の雰囲気は、先生によるところが大きいと思います。この研究室が朝型なのも、もともと先生の方針。大学は研究をするところでもあるけど教育の場でもあるので、失敗も勉強っていう先生もいるし、きっちりレールを敷いていく先生もいる。先生が何をよしとするかでだいぶ変わるので、研究室を選ぶときは研究内容だけでなく先生もよくみてね。研究室に入ってからは先生ときちんとコミュニケーションを取れるかが大事だと思います。

-博士課程まで進まれる方は、あまり多くないように思います。その中で博士課程まで進まれた理由を教えていただけますか? 

 院に進学するときから、ドクターまで行こうと思っていました。行けるところまで行ってみようみたいな。海外ではドクターが当たり前で、働く上で運転免許みたいになっているところもあります。でも日本ではあまり必要とされていない感じがあるよね。就職する時に、学歴が高ければいいというわけではないので、どこまで進学するかはよく考えた方がいいと思います。就職の募集には年齢制限があったり、学部卒でないと就職できない所もあります。どうやっても時間は戻せないから、アンテナははっておいた方がいいですね。例えば、マスターには進むつもりでも、3年生の時に学部生の就職活動に混ざってみるとか。経験にもなるし、何か発見があるかもしれませんよ。

-卒業後は出版社に就職されるとお聞きしましたが、どうして出版社を選ばれたのでしょうか?

 出版社を選んだのは、本が好きだったことと専門が生かせる仕事に就きたかったからです。出版社は生命科学系の学術専門の所を選びました。もともと本が好きで、専門以外にも色々読みます。例えば、数学者の話とか。数学者の頭の中って興味があるんですよね・・きっと何か違うように世界が見えているんだろうなって(笑)。出版社以外には、環境コンサルタントの仕事を考えたこともありました。でもあの仕事は理想と現実のギャップがとても大きいと感じました。科学的なことだけじゃなくて、地元の人との人間関係とか、本当にその土地に溶け込まないとわからない事がたくさんあります。そういったことを考えて出版社の方が向いていると思いました。出版社の仕事は、研究者と一般の人とを本を通して繋ぐ仕事です。自分の中に、生物学に恩返しをしたいという気持ちがあったので、出版社の仕事はそういう意味でもつながっていると思います。

-学部生の時は、何か活動をされていましたか?

 特にすごく特別なことはしていなかったけれど、徽音祭(お茶の水女子大学の学園祭)実行委員長をしていました。

 あとは、4年生の卒研前に研究や調査というものに触れてみたくて、3年の春と夏に2回あわせて3カ月ほど、小笠原でクジラとアオウミガメの調査のボランティアをしました。その資金を貯めるためにバイトをしたり。シンポジウムにもいろいろ行きましたね。何を言っているかはわからなくても、自分がわからないってことはわかるので。

 でも特別なことをしなくても、日々の作業から自分の向いている仕事や方向は見えてくると思います。例えば地道な作業が好きとか、プレゼンが好きな人は営業職も向いているかも?!とか。そういうことに気がつけるかは、自分の物事の見方や取り組む姿勢次第だと思います。

お忙しい中インタビューに協力してくださったMさん、本当にありがとうございました。

お話を聞いていて、本当に生物学が好きなんだなということがとても伝わってきました。

私もいつか生物学に恩返しできるような人になりたいです。

最後に、このインタビュー記事が少しでも読んだ方の発見や参考になったら嬉しいです。

高橋

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